鬱になった大ボケTちゃん

私が留学時代に知り合い、現在もやりとりをしている親友Tちゃん。今ざっと計算したら出会って約30年か…。もうそんな年月が流れたとは!

そのTちゃんから夏ごろから連絡がよく来るようになった。そして最近、調子が悪く、ついに病院にかかったところ、鬱だと診断され薬を飲み始めたらしい。私が精神的に苦しかったときに支えてくれて、何回か泊めさせてくれて、話を聞いて励ましてくれたTちゃん。今回はその大切なTちゃんとの思い出を回顧録としてここに記しておきたいと思う。Tちゃんも私のこのブログを楽しみに読んでくれているようなので、Tちゃんが覚えていない記憶もここに出てくるだろうとは思うが、懐かしんでまた徐々に元気を取り戻してもらいたい。

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私とTちゃんの出会いは、アメリカの東海岸の、とある田舎の州だった。語学学校にはいろんな国からの学生が集まっていて、そのほとんどがキャンパス内にある寮で暮らしていた。Tちゃんは日本で短大を出て、英語の勉強に来ていた。部屋が隣り同士だったこともあり、打ち解けるのも早かった。全く異なる性格、気質なのに、Tちゃんと話しているときはなぜかとても楽しかった。一緒にいれば英語の勉強にはならないが、精神的に安定していたのも事実だった。だが、それから1ヶ月後に、Tちゃんは突然さっさとボストンに引っ越してしまい、連絡先の交換をしていたものの、その後は次第にやりとりも無くなっていた。そして私はその後、寮を出て地元のあるアメリカ人のお宅に下宿することにした。

それから約半年後、私はある日、TOEFLというテストを受けに、一番近い試験会場であるボストンに行くことにした。一番近いと言っても、住んでいた街からはバスで片道4時間もかかる。安いYWCAの宿を予約し、一泊の予定で出掛けた。疎遠になりつつあったTちゃんには、特に知らせることもなく。

昼ごろのバスで出掛けた記憶がある。着いたのは寒い夕方、曇り空だった。その日の夜は宿に泊まり、翌朝のテストに備えようと予定をざっくり立てていた。ボストンは初めてだったので、ひとりで街中を散策していた。クリスマス前だった気がする。大きなオモチャ屋があって、クリスマス商戦が始まっていた記憶がある。ただ、人混みはさほど無かったのが印象的だった。ちょうど、今頃の時期だったのか。

ウインドーから可愛いぬいぐるみを眺めながら、下宿先のファミリーへのクリスマスプレゼントを何にしようかと考えていた。そして、石畳のボストンの街を一人で歩いていると、前方からあるアジア人がこちらに向かって歩いてきた。近づくとその人は…。

「Tちゃん!!!」

まさかあの広いボストンで、あの日あのタイミングで会えるとは!特に連絡もしていなかったし、住所は知っていたけど、ボストンのどこにいるとか土地勘もないしわからなかったのに。

お互いに驚きながらも偶然の再会に喜びあった。Tちゃんは近々帰国するんだと話してくれた。今となっては、この偶然がなかったらTちゃんとはそれっきり疎遠になり、やりとりも無くなっていたと思う。そして、その翌月の冬休みに、二人で旅行をしようと約束をした。

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クリスマスの夜、Tちゃんと私はボストンで待ち合わせをして、遥か南のフロリダに向かった。アムトラックという寝台列車の旅。記憶が断片的なのだが、大雪のワシントンD.C.で降りて、駅のホームを歩いていた時に、Tちゃんが帽子を車内に忘れたことに気づき、慌てて戻ったこと、怪しい路地にあったサンドウィッチ屋で夕食を取ったこと、恐竜が好きなTちゃんがどうしても自然史博物館に行きたいと言って一緒に行ったこと、クリントン大統領の等身大パネルと写真を撮ったこと。

いやいや、、その前にニューヨークにも寄った記憶がある。自由の女神、エンパイアステイトビル…。

フロリダを選んだのは、Tちゃんの希望だった。Tちゃんはどうしてもディズニーワールドとシーワールドに行きたいと言っていたのだ。私は楽しめれば何でも良かったので(笑)、Tちゃんに計画してもらった。ここでの記憶は、大晦日にディズニーで遊び、疲れてホテルに戻り、ニューイヤーの打ち上げ花火を一緒に見ようね!と言って、二人で爆睡して新年の朝を迎えたこと、中世の騎士たちが繰り広げるショーを観ながらマズイ飯を食べたこと、くらいかな(笑)ディズニーとシーワールドに両方行く時間がなくて、ディズニーに行くかシーワールドに行くかで、揉めた覚えがある。今となっては、ティーンエイジャーのしょうもない痴話(笑)

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その後Tちゃんは日本に帰国し、今度はカナダにワーホリに行くと言い出し、バイトでお金を貯めていた。当時はメールもなかったので、手紙のやりとりを重ねていた私たち。そしてお互い就職し、結婚をし、それでも年賀状のやりとりは欠かさなかったが、あるとき私がTちゃんにこの旅のことを思い出話として話した時に受けた衝撃は、生涯忘れられない。

なんと…、このTちゃん、とんでもない女なのである!

この一週間くらいの長旅について、1つも覚えていないどころか、一緒に旅したことすら記憶にないと言ったのだ!!

信じられないほどのボケ女なのである。

前々から「Tちゃんて天然だなー」とは思っていたところはあったが、あんなにはしゃいで、大笑いしたあの楽しかった旅のことすらを一切覚えていないなんて…。

こんなTちゃんが今苦しんでいるのだ。近々、温泉旅行でもするぞ!とさっき伝えたところだ。お互いの中間地点はおおよそ岐阜あたりか。そこらでゆっくりご飯を食べて温泉で温まって、笑い話して眠ろうか。

Tちゃんは回復するよ、大丈夫!だって私にSOS出してくれたから。素直に私に寄りかかってくれたから。焦らず行こうね!そしておばあちゃんになってもいつまでも語ろうな!

Tちゃんに愛を込めて💕