アメリカ爆笑旅行 vol. 14

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つづき

アルバカーキの空港から、一旦テキサス州ダラスの空港に行き、そこで出国審査をして成田へ向かう。空港カウンターでは、あり得ないくらい待たされ、手こずるスタッフの手伝いをしてあげたい気持ちに駆られた。行き交う人たちを観察するのにも飽きてしまっていた。気になったのは、ある家族の様子だった。なぜかみんな泣きじゃくっていた。お葬式でもあったのかと心配になったが、確認もできないからずっと気になってしまった。やっと私たちの順番が来て、スーツケースを預けたところ、荷物の重量オーバーで200ドルも取られた。実は出発前にすでに成田で爆買いし、Yに「今から荷物増やしてどーすんのよ、普通なら戻ってから買うでしょ」と笑いながら指摘されていたのだ。正論である。ホントにアホすぎる私。

無事ダラスに着くと、あらかじめアリゾナ滞在中に連絡をしておいた子分Kが空港に見送りに来ていた。Kは香港出身の超イジられキャラで、私の留学生仲間の一人だった。以前「床屋に行くお金を節約したいから、カッコよく散髪をしてくれないか」と頼まれた時に、料理道具のボウルを彼の頭に被せて、漫画『まことちゃん』のカットを忠実に再現してあげたことがあった。私は笑いをこらえるのに必死だったが「これが日本でイケてるカッコイイ髪型なんだよ」と、彼に手鏡を渡しながら伝えた。若気の至りである。子分Kは私の言うことを割と何でも聞いてくれたが、彼が買ったトヨタのピックアップトラックを試しに運転させてもらえないかとお願いしたときだけは、断固拒否された覚えがある。なぜだろう…。

その後Kはそのままアメリカに残り、ダラスで建築設計関係の仕事をしている。もう15年以上も音信不通だったのだが、ダラスと聞いて思い出し、数日前にシーリングファン事件のあの宿で、スマホでググってみたら、あっけなくKの職場がわかり、メールを送ってみたら繋がったのだった。恐るべしGoogleと私。突然の申し出にも関わらず、仕事の昼休みを利用し、わざわざ世話になった姉御に会いに来てくれたのら〜。(グワシ!

トランスファーの関係で、わずか10分くらいの再会。久しぶりすぎてお互いに興奮していた。何を話したのかは全く覚えていない。特に大事な話も無かったはずだ。それなのにわざわざ空港に呼び出したひどい姉御。うっかりKに土産や駐車料金などの小遣いを渡すのも忘れ、近所の友達に言うような感覚で「またねー!」と言ってハグして別れた。Yは傍らでその一部始終を疲れた表情でボーっと突っ立って見ていた。

つづく

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