アメリカ爆笑旅行 vol. 8

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つづき

さらに高速道路をどんどん南下していく。辺りはサボテンだらけでアリゾナ感満載。カラッとした風と強い日差しが入り込む。州都フェニックスを通過ししばらく私が運転していると、斜め前方に大きなアダルトショップの看板が見えたので「Yちゃん、寄りたい?」と茶化してみた。Yは英語は読めないが絵を見てなんとなく分かったようで、ニヤニヤしていた。

そして車を走らせること数分、突如「サボテン公園、出口○○」の文字。Yをサプライズで喜ばせようと、素早く頭の中で決め、その公園に寄ることにした。うかうか走っていると、その公園に向かう高速の出口を見逃してしまうかもしれない。慌てて車線を右側に変更したその時、後続車がクラクションを鳴らして、大振りに私たちの車を追い越して行った。危うく接触事故を起こすところだった。助手席に座っていたYは涙声で「ヤダ〜〜〜死ぬかと思った〜〜!!あたしの『体』スレスレだったんだからね〜!!危ないじゃん!!もう少しタイミングずれてたら絶対に私は死んでたじゃん」と、延々と言っていた。『ドア』はスレスレだったけどね。

ともかく、私はそれどころではなく出口を通り過ぎないよう細心の注意を払い、右車線からサボテン公園への出口を降り、スピードを緩めながら走っていた。しばらく道なりに進むと、斜め前方左側に、先程のアダルトショップがあった。荒野のなかの、ポツンと一軒家だ。Yはてっきり私がどうしてもその店に寄りたくて、命掛けで連れてこられたのかと思ったらしい。「まさか!寄らないよ、それよりこっちこっち!」と、サボテン公園内に入り、停車し、私たちの背丈の3倍はありそうなガタイのいいサボテン兄貴たちと写真を撮りまくった。さっきまであんなに文句ばかり言っていたYが、「うわ〜〜!アリゾナって感じ〜〜!!ありがとう、すごいところに連れてきてくれて」と素直に喜んでくれた。

ついにアリゾナ州の最南端の街、ツーソンに到着。メキシコとの国境に近い大学街だ。ツーソンを通り、これからはいよいよニューメキシコ州へと移動する。この先の高速道路上には、給油できる店が少ないことはわかっていた。案内板も出ていたし、jeepチェロキーのガソリンタンクをいっぱいにしないといけない。ここでまた一旦給油をしようということになり、ガソリンスタンドに寄る。すると、何やら辺りの雰囲気が異様に怖い。平日の昼間だというのに、ぶらぶらしている人たちの数、ギャングっぽい風貌の男たちがこちらをジロジロ見ていた。Yは完全に怯え出し「もう殺されるかも」と呟いた。私はさっさと店内にガソリン代を支払いに行き、車内で待っていたYに「給油係なんだから頑張れ!」ととりあえず励まして、給油させた。そして給油を終えると一目散にツーソンを脱出した。

つづく

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